三菱 HV−V900型 その3

別にコレといって何の変哲もないHV−V900ですが、珍しくジャンクにて発見2000円でした。外観は傷や汚れが多かったですが、掃除すればまあまあの程度。
メカそのものは、ベルト伸びの為動作不良でしたので、消耗部品キットを取り寄せて修理することに。
取り替え自体は前にも紹介しているので省略します。あまり作業性が良くないメカだといつも思います。
消耗品キット交換で出てくるメカとモードスイッチあわせの図。そんなに難しくはありません。
V900系で良く噂になる「アース不良」ですが、この赤丸の中にあるビス3本(写真では2本しか映っていませんが)が、ヘッドアンプ基板とメカをアースしているわけですが、これが経年、メカ振動などが原因で接触不良となり、画面には色ノイズとして現れるようです。メーカーではワッシャ入りのビスを対策品として出しているようです。今回準備していましたが、既に交換済みか、改良済みのようです。

尚、メーカーのサービスステーションによってはこのビスを半田付けして完全に修理するのだそうです。

尚、デッキ上蓋を取り付けるとノイズが出るのもアース不良です。これも別途対策用ビスが出ています。

今回消耗部品交換中に、ローディングモーターの駆動用ベルトを外そうとして、部品を壊してしまいました。

しょうがないので、部品取りデッキを入手してきました。

同型のメカを持つHV−BZ7とかいうデッキです。ジョグシャトル付きリモコン付属で500円。お安いかと。

ちなみにZが型式に入ると、ダイエー向けだったかと思います。安売りで、「ダイエーは安かったがこの店は高い」という話になったときに、「いえ、型式が違うので」というような言い逃れの為だとか聞いたことがありますが定かではありません。、

どうもメカモードとモードスイッチがずれてしまったようで(汗)苦戦していました。

合わせ方ですが、写真中、手で回しているギヤを何周か回すと途中でキャプスタンモーターのブレーキがかかる部位があります。(ブレーキはちょうどベルトの下にあるもの)その位置で、ギヤの穴の位置が合う筈です。この状態でメカ表側で、4つ上の写真の状態に合わせれば完了です。

拡大図。各ギヤの穴を合わせるのがポイント。キャプスタンモーターのブレーキもギヤ回転中、1カ所でしか掛かりません。
デッキ表はこのような状態になります。

合わせる順番は、下のギヤ→真ん中のギヤ→モードスイッチの順です。

修理が終了し、メカをくみ上げたところ。問題なく映像が出るようになりました。ごっつあん卒業記念と言うことで(汗)。
問題ないかなと思っていたら、巻き戻しの最高速時にメカが急停止します。

関わる部分は多分ここなので、回転センサーを掃除します。

取り外したメカ側。こちらには、伝達ギヤの底に切り欠きのある遮光板がついており、回転を光センサーで検出するようになっています。
光センサー側。先端が2つに割れていますが、この割れている隙間に遮光板が入るつくりになっています。

このセンサーはメカのメンテ時にグリスなどで汚損しやすいですので注意が必要です。

掃除してみます。
組立てたところ。

この処置でも好転しませんでした。

しばらく冷却期間をおいて1週間後、再度挑戦。メカ表の遮光板が内蔵されたギヤのところに髪の毛らしき毛が挟まっており、これを吹き飛ばしたところ、問題がなくなりました。

この髪の毛がセンサーを誤動作させていたようです。

このデッキの時計ですが、2008年までありますね。
再生映像。まずまず綺麗です。
しかし無事に直ってよかったです。
早速このデッキはリモコン付きで連れに引き取られていきました。

それにしても、なかなか手こずらせてくれました。

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