三菱 HV−S95型の巻(成功したが、最後に失敗)
 
外観図
 
 私が長年探していた、三菱中堅機の完成型とも言えるHV−S95。
 上位機種にはHV−S100があった模様。
 なんとか入手できて感激もひとしおです。
 
パネル内
 
 整然と並ぶスイッチ類。必要なものが整然と並んでいる。これが理想。
 Vシリーズのようにゴチャゴチャしていない分すっきりしている。
 
右側
 
 デッキの右側。当時のデッキらしくジョグシャトルが備わる。
 
 このデッキは某オークションで2万円強で、「完動」として入手したものですが、
 実は下のように壊れていました。Sテープの再生画像です。
 
乱れています
 
 上は再生映像です。あきらかに異常です。(下も)
 
その2
 
 連れが、これとまったく同じ状態のS95を修理に出しました。つい先日の話です。
 その時の伝票を参考に同じ部品を手配しました。(笑)
 
伝票
 
 この中の一番怪しい部品は「IC2A5」でしょう。
 ほかは消耗品ばかりです。
 CPプーリーは、あのキャプスタンモーターのシャフト部についている
プーリーですが、金属製のものに交換している模様。
 消耗品キット内部にも含まれていますが、単品手配が可能なようです。
 ほかの部品は、部品名の通りの部品ですね。
 
デッキ内部
 
 さて、さっそく部品を交換します。
 悪い部品はここについています。
 
真ん中に見える基板付きの部品です
 
 真ん中に見える、JVCの名前のあるICがついた小基板が「ハイブリッドIC」です。
 基板の右手に、コンデンサがありますので、これの液漏れと考えられます。
 
基板から部品を外す
 
 半田吸い取り線で半田を吸い取り、ICを外します。
 
ICの図
 
 ICの図。箱に記載の機種には使用されているようです。
 ほかにも使用されている機種は多数ありそうです。
 ちなみに右が新品部品ですが、大差はなく改良はされていないようです。
 
 このデッキといい、松下のデッキといい、ハイブリッドICはそもそもコンデンサの寿命が早いよう
で、今後も要注意と言えます。
 
 ハイブリッドICについてですが、知人に聞いたところ「ハイブリッドICを専門で製作している業者
がある。そこから購入してメーカーが採用している。こうすると、メーカーは新たな回路設計をしな
くても済むからだ。」というような話を聞きました。割と確かな筋からの話です。
 
 この部品の交換のみで、このデッキは直りました。
 そして消耗品キットも買っておいたので、それも交換しました。
 (それについては、過去何台も紹介しているので省略します)
 ついでに各部分も掃除します。
 
パネル裏
 
 パネルの裏。良く汚れる部分ですが、このデッキも汚れていました。
 しかもフィルタを外す時にヒビが入ってしまいました。(Y_Y)
 経年劣化で可塑剤が抜けていたようです。
 
リングの外しかた
 
 リングの外しかたですが、本来は専用工具を使用するべきですが、慣れれば上のようにマイナス
ドライバで、傷を付けずに抜けます。
 
リングの填めかた
 
 同じくリングの填めかたですが、慣れると親指で押し込めば入ります。
 
キャプススタンのコンデンサ
 
 掲示板で情報を頂いたのですが、上の写真では水色の色のコンデンサが弱点です。
 本来はもう一回り小さいのです。今回、例によって液漏れしていたので、中古ですが交換
しました。
 
 そして部品を交換後、組み立てたら電源が入らなくなりました。
 何故だ!チェックしましたがケーブルの抜けとかはなく、謎。
 ここまで来ると私の手には負えないので、メーカーに修理に出しました。
 何故だ!あと一歩だったのに。悔しいっす。
 
 結果が分かりましたらまた追加します。
 
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