三菱 HV−S85型(その2)

 連れが所有するHV−S85が不調というので出張修理に行ってきました。

三菱の中堅ツインサーボ機。格好良いですけど、メカがちょっと遅い。S95系以降とはメカの動作シーケンスが違うようです。(写真は修理後の様子)
不調は、カセットを押し込んでも飲んでくれない状態。よく見ているとカセットを入れなくても勝手に電源が切れてしまう状態。見た目にはここかなと思いモードセレクタ(モードスイッチ)を交換してみます。
古いモードセレクタを外します。

しかし、これだけ古いとすべてが疑わしいので1つ1つ問題をつぶしていくしかないのが面倒ではあります。

ちなみに半田吸い取り器か線を使わないと高い確率でパターンを剥がすので要注意。
新しいモードセレクタを取り付けたところ。

これで試運転してみますが好転せず。何故だといろいろと考えてみてもよく分からないので、良くある事として電源を疑ってみることに。

電源が切れるたびに電源を入れていると、そのうちに正常動作を始めました。時間が経つと、という症状はかなり電解コンデンサがくさいです。

電源を取り出す。S95系と少し作りが違うが基本的なところは一緒。
この緑色の4700マイクロファラドの電解コンデンサがとても気になります。横にあるのは6800マイクロファラド。電源回路のでっかい電解コンデンサはこの2本。

以前入手していた純正品の予備があるので、交換します。

取り替えが終わったところ。
取り替えた電解コンの足はこんな状態。噴いてます・・・。

もう1個の6800マイクロファラドの方は、電源用の高級品なので大丈夫・・・らしいです。(メーカー談)

動作確認してみます。ついでにメカにグリスをくれてやります。
動作を確認しますが問題ありません。

消耗品とHICは以前引き渡し時に交換をすませてありました。

どうやら、電解コンデンサが劣化しリップルを十分吸収しきれずマイコン系にノイズが影響し動作不良になっていた模様。

トランス電源は割と作りが単純なので面倒でなくていいです。

今回はこのような環境で修理していました。奥に見えるのは今回同時に修理依頼されたHV−BS65。

S85はいましばらくは使用出来るでしょう。

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