三菱 HV−S75型の巻
このデッキは故障機をYahoo!オークションで仕入れました。ちなみに私ではなく、連れが修理に挑戦するつもり
でしたが、力つきて断念したようです。下手に高級機なのも彼を引かせた原因のようです。
そんなわけで、このデッキは買い取りました。もし常連さんが入札されていたとしたら申し訳ないです。
重厚で黒色。理想的な外観である。サイドウッドも良い味がある。
惜しむらくは右側の入出力ジャックのパネルの足が折れていること。
ちなみに、説明書とリモコン付きでした。
不具合の症状は、「テープを入れてもすぐ出てくる」とのこと。
改めて状況を調べてみましたが、なんか先日HV−BS53でメーカーに修理をゆだねたC−MO
S ICっぽいような気もします。
テープは一度メカまで降りますが、それからローディングもせずすぐに吐き出されます。
BS53の時の症状は、テープをローディングするがそれから以降メカが正常動作せず排出も不
能という状態でした。
C−MOSだったら私には交換できないし、どうしようかと考えていたのですが、良く考えてみると
何かおかしいような。
あれ、待てよ・・・テープを入れても出てくるということはテープをロードしてもメカが何らかの形で
フェールセーフのためにテープを吐いているのかも・・・と考えれば、アレかも、と半分諦めの感が
ありましたが、試してみました。
いままでの三菱機では余りモードスイッチの交換はしませんでした。
実際のところさほど誤動作をしている機体がすくなかったからでもあります。
まさかなあ、と思いながらメカの裏よりスイッチを起こして分解し、ヒゲを起こして清掃します。
相手側はどうしようかと思いましたが、グリスを拭いてしまうと困ると思い、ヒゲだけの掃除にしま
した。
結果、これが効いたようでメカはローディングを始めました。ラッキー!
以前の調査時に、メカから欠けたと見られるプラスチック片が内部より出てきていました。
これがあるということは、メカに不具合がある可能性があります。
動作を見てみると、ローディングを始めたものの、テープテンションロッドがテープを押しつけず、
手で軽く押しつけると規定位置までいくようになりました。
なんだか問題多そう。しかし、先は見えている!ということで消耗品交換を開始しました。
分解していくと、欠けた部品が判明しました。ピンチローラーの一部だったようです。
左が破損品、右が新品。青い色の部分の一部が欠けています。
部品交換をつつがなく終えました。
テンションロッドの動作不良は、テンションバンドがはずれて引っかかっていたからのようです。
バンド固定部分がはずれていました。各部分にグリスアップし、メカを組み上げます。
内部の様子。基板が多く、高級機を感じさせる。
例のICもありました。怪しげなコンデンサが2個ほどあります。現在不具合はありませんので
今は交換しませんが、交換する予定です。
下の写真がIC部分の映っている写真です。探してみてください(見つけても、何も出ません)。
さて、どこかな?
デッキの裏。基板が多いねえ。電源はトランス電源。
流石HV−V2000のベースになっただけのことはある。
なお、付属のリモコンは故障していました。こっちも早速調査します。
リモコンの不良個所は赤外LEDの足が半田クラックで接触不良になっていたために、赤外線
が出なかったものです。半田を盛り直して解決です。
しかし写真、下手ねえ>をれ
デッキの蓋の中。うーむ、ゴーヂャスです。
写真映りがイマイチですがご勘弁を。オーディオレベルメーターは橙色で、LEDを使っている。
なかなか味があって良いですね。
操作系は、やはり蓋の裏より右側に付いていた方が使いやすいように思う。
この蓋さえ壊れていなければ完璧なのに・・・。ああ、残念。
リアパネル。S映像出力が2系統ある。1つはモニター出力で、オンスクリーンなどは出ない。
再生画質は流石に厳しいですが、いいデッキには違いないです。
また、音質は驚きの高音質です。宇多田PVもいい音で聴けます。
さて、後はどうしようかな。録画画質を比較してみようか・・・。
スランプ連続の私にしては、久々のヒットでした。