QUAD 33型 コントロールアンプの修理

 ついにこんなモノまでが我が部屋にやってきました。

 音楽を聴くための由緒正しき機械、という認識が私にはあります。
 見た目のオシャレさは、国産品には真似が出来ないでしょう。

 ジャンク購入ではなく、修理依頼品です。
 コンパクトなボディに部品がぎっしり詰まっています。
 このボリュームへの配線。
 職人芸ですね。
 大きさは実に小さいものです。
 さて、故障箇所はここで、バランスつまみが動作しないというもの。

 スライド型のつまみの先端にU字型の部品がついているわけですが、ボリュームのシャフトが固着しかかりで非常に重く、動作を繰り返すたびに疲労し折れたようです。
 まずはボリュームの分解清掃をおこないます。
 シャフトの固着は、潤滑スプレーを微量、吹きつけます。
 ついで、接点部分はアルコールで清掃した後、接点グリスを塗布します。
 いい部品は写真のように分解出来るのです。
 U字金具をどうするか、ホームセンターで小一時間悩みました。

 当初はアクリル板を削り出そうかと思っていましたが、めんどくさいので、他の方法ないかな、と思って売り場をうろついていたら、チェーンの切り売りをしているのを見かけました。

 チェーンの細いモノなら丁度いいかも!

 と、チェーンを調べてみると、何種類かあり、調整次第ではうまく使えそうです。
 しかしチェーンは10cm単位で売って貰えるものの、必要なのは1リンク。

 切り売りしている下を見ると、切った際に出たチェーンが落ちていました。

 切ったカスはまさにそのまま使えます。
 お店の人に断ってきて、頂いてきました。

 あとは会社で、バイスに挟んでハンマーで矯正します。
 その結果がこの写真です。

 そして、接着剤(2液式エポキシ)で接着します。

 部品代ゼロ、( ゚Д゚)ウマー
 接着剤が固まる間、各部分をいろいろ見てみます。

 全ての基板がプラグインなのが興味深いです。
 プラグイン基板の様子。
 電源部。言うほど強靱でもありません。
 フォノアンプだと思われます。
 さて、30分ほど経過したので、組み立ててみます。
 問題なく使えます。我ながら面白い方法だと思いました(汗)。
 リアから取り出せる基板。
 このプラグイン構造にする意味とは?
 (→イコライザ時定数を切り替えるもののようです) 
 パネルを見てみます。
 実にシンプルで、使いやすいものです。
 左のおおきなつまみはボリュームで、電源も兼ねています。
 トランジスタラジオみたいに、回しきるとスイッチが切れます。

 ボリュームの下が今回問題のバランスつまみです。
 リアパネル。
 国産とはいろいろと考え方が違いますね。

 音質が、この入れ物から出る音とは思えないくらい綺麗です。
 綺麗でしっとりしているのが特徴でしょうか。

 コード類もお貸し頂いたので、しばらく聴いてみるつもりです。

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