パイオニア M−22 パワーアンプの修理(その2)

 修理委託品を預かってきたものです。
 電源が入らない、ということでした。

 これも重たいアンプです。
 運んで重くて汗かいて、試聴して重くて汗かいて・・・。
 中身。2回目ですから新鮮みはありませんが、ツインモノ構成です。

 確認すると、確かに電源が入りません。ランプすら点きません。
 多分プロテクト回路が働いてないんだろうな、とプロテクト回路を調べていくと、プロテクト回路そのものへの電源が死んでいる様子。
 基板は左右で違っていて、良く不良になるのは電源整流回路です。
 それが載ってる基板を取り出します。
 見るからに変色して駄目な感じの部分があります。
 変色している基板は、抵抗の熱で焼損したものです。
 セメント抵抗(1Ω5W)が取り付けられていました。

 このセメント抵抗が断線、セメント抵抗前のダイオードが断線。
 セメント抵抗は本来1.5Ω5Wが正規のようです。

 セメント抵抗は後年の修理で交換されているようで綺麗でした。
 この0.5Ωの差異がダイオードを破損させた原因かなと推測します。

 主回路の整流回路もダイオードが良く断線するようで、1個は交換されていんますが、不細工すぎですね・・・。

 それにしても、これだけ発熱するならば基板に載せるべきではないですね。
 また、紙エポキシ基板はダメですね。
 基板に取り付けられている赤色の抵抗はチェック用に取り付けたモノですが、抵抗値が大きすぎてダメでした。
 右に見えるえげつない大きさのダイオードは、後年の修理で交換されたもののようです。
 無事に部品交換糸冬 了..._〆(゚▽゚*)。

 抵抗、ダイオードとも、基板にベタ付けするのではなく、浮かせます。
 このアンプは少なくとも過去に何回か手が入っているようです。
 なんかメモが書いてありますし・・・。
 Trを固定するねじの色が違っています。
 無事に修理が完了し試聴中の様子。
 何にせよ暑い時にA級アンプの修理なんてorz

 さすがに短時間で終了としました。
 電源の電解コンデンサもこの状態です。
 こればっかりは簡単に交換するわけにもいきませんしね・・・。
 やむを得ないですね。
 だいぶふくれているようです。

 このアンプ、結構ファンが多いようです。
 長く使って手放さない傾向があるようですが、設計が良くないと思われるので今入手されるなら、今後も使い続けるならメンテナンス必須です。

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