JBL L40 モニタースピーカーのエッジ交換

 なかなか良い感じのJBLの2wayモニタースピーカーが出ていました。
 お値段はペアで9000円。まぁ、左のような状態だからなんですけども。

 エッジの死亡で放棄されるスピーカーもたくさんあります。
 今回は、前から一度やってみたかったエッジ交換をしてみます。

 スピーカー自体の素性は1970年代の製品で、おそらくはペアで10万円ほどもしなかったと推測されます。詳細は不明です。どなたかお教えくだされば幸いです。
 エッジ交換ではまず問題になるのが代用エッジの問題。
 鹿皮(セーム皮)が一般的なようです。
 しかし、見た目の問題と、f0の変化がどうしても無視できない感じです。

 f0とは、スピーカーの振動板を含めた最低共振周波数です。
 解りやすく言えば、そのスピーカーが出せる最低周波数と言うべきでしょう。

 また、市販のセーム皮を切るのも結構めんどくさいです。
 めんどくさい作業は嫌いです(爆)。

 そこでネットを検索すると、代用エッジが売られています。
 切る手間はないし、見た目は綺麗だし、これを使うことにします。
 お値段は約8000円とちょっと高いですが、手間と見栄えを考えると妥当なところでしょうか。
 ただし、経年劣化はあります。

 私はこちらから入手しました。
 古いエッジは触るだけでボロボロと落ちてきます。
 まずは古いエッジを全て手で取ってしまいます。おおまかには手やドライバーで削り落とします。
 手でおおまかに古いエッジを落としたところ。

 なお、このスピーカーにはパッキン(ガスケット)がついていましたが、これは丁寧に剥がしました。
 再利用するのでやぶったりしないように。
 注意!ここでは有機溶剤を使用します。
 大量に吸ったりしないでください。
 中毒になるおそれがあります。
 部屋の換気を良くして使用しましょう。



 古い接着剤は簡単には落ちません。
 というわけで、シンナー登場です。
 手法は簡単で、シンナーを刷毛に含ませて接着剤の上を何度か塗りつけます。
 しばらく経つと、もろもろと溶けてくるので、これをワイヤーブラシで落とします。
 落ちにくいのはドライバーなどで削ります。

 書くのは簡単ですが、めんどくさいです。地道な作業です。
 まずはユニットのフレームのカスを掃除したところ。
 地金が出て綺麗です。多少は残っていますがやむを得ないれす。
 コーン紙にも接着剤が残っています。
 こちらにもシンナーを塗布します。
 このスピーカーの場合はテープ様のものが貼られていました。
 綺麗に剥がれたところ。めんどくさいれす。
 こういう作業は段取りが全てを左右します。
 接着という作業に必要な下地処理で仕上がりが大きく変わります。
 めんどくさいですが丁寧に作業をします。

 コーン紙側の接着剤も綺麗に剥がれました。
 ユニットにエッジを乗せてみます。
 おお、いい感じれす。

 ここでおおまかなイメージをつかんれおきます。
 予習は、いままでやったことない作業についてはかなり有効れす。
 ここからは一気に作業をします。

 まずはコーン紙側にボンドを塗布します。
 刷毛で塗るのも時間が掛かりますのれ、指でのばしながら全周に塗布します。
 そして、全周にボンドを塗り終わったらエッジを取り付けて、接着面を押さえます。
 接着が終わった状態。まだ外周部とフレームの接着が残っています。

 接着をしてから20分くらいでそこそこ固まってくるのれす。
 手でコーンを押してみてガサガサいわないか確認するのれす。
 ガサガサいうようでしたらユニットのセンターがずれているので、ガサガサいわない位置を探すのれすよ。
 このユニットは幸いにガサガサいうこともなくほぼセンターに来ていますた。
 しかし、古いユニットでコーン紙が垂れていたような場合は変形による接触に注意れす。
 そこそこ固まったら外周部も接着れす。
 写真がないのは、手が接着剤まみれでカメラをさわれなかったのれす。

 写真はガスケットの貼り付けも終わり、無事に修理が完了したL40モニタースピーカー。

 早速に音を出してみますた。

 うーん、典型的JBLサウンドでご機嫌れす。

 いい感じで元気に鳴っていますた。ジャズなどはたまらんでしょう。
 例によって一青窈さんの「アリガ十々」をマッタリと聴いてみました。

 ウーハー単品で鳴らしても何ともいまいちなショボい音なのれすが、箱にはいるとあのJBLサウンドれすね。流石れす。
 そう高級そうでもないのですが、出る音は立派なものれした。
 2本鳴らすのが楽しみになりますたのれす。
 もう1本も早々と完成させなければ・・・しかし2日で1本が限界れすね。
 めんどくさいのが一番の難点れす。

 文末が変なのは気のせいなのれす(w

 シンナーに気を付けて壁塗んな!へい、親方〜!
 スネイクマンショー、懐かしいぜ(笑
 エッジ周辺の様子。
 白いのは接着剤で、固まれば透明になるようれす。
 はみ出たのは後に切り取る予定れす。

 そんなわけで、エッジ死亡の格安スピーカーもエッジ修理すればまだまだイケるのれす。
 暇つぶしを兼ねて遊んでみる、くらいの気持ちでやってみるのが良いれす。

 注意:
 ・シンナーに注意するのれす!
 ・びくびくと恐れず大胆な作業を。
 ・ただし無茶はしない
 ・接着剤の塗りすぎははみ出て汚いですので注意。(←参考例)
 ・鹿皮エッジよりは普通のウレタンエッジの方が加工しない分ラクれす

 なんで文末が辻ちゃんなんれしょうか?(爆)

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