ラックスマン L−308 プリメインアンプ 修理編

 取りあえずフォノ以外問題はないですが、精神衛生上良くないし、安い金額で修理が出来てしまうので、早速修理に掛かります。
準備したのはこんなところ。

左端から2SA1015(2SA460代用)2本、、2SC1345が4本。

その他電解コンデンサ類。

2SA1015は本当に汎用の小信号用トランジスタですが、同等品が入手できないのでやむを得ません。

トランジスタが違うと、音質に影響を与えることは避けられません。
また、オーディオ用低ノイズ品が使用されていたところに一般品を持っていくとノイズが増えたりします。

ただ、オリジナルを尊重するのも必要ですが、動作するようになってナンボと思いますので、交換してみることにします。

 部品交換中の様子。この状態では片chのみ終了しています。
 手前のLchが終わっています。
 ちなみに、電解コンデンサは同容量ですが、時代の流れを感じます。

 

 

 

 交換が終わったところ。

 予算に余裕があれば、オーディオ用高級電解コンデンサがいいかも知れません。

 動作は特に問題なく、フォノのノイズも消えました。
 やはりトランジスタが原因だったようです。

 動作確認中に、出力のDC漏れを測定してみました。
 Lchは1桁mVと支障ありませんが、Rchは30mVと少し気持ち悪いので調整します。

 この写真では、画面の手前に映っている半固定VRがDC調整用です。

 反対側にも半固定抵抗が見えますが、これはバイアス用でしょう。

 調整後、1桁mVと良好になりました。
 まぁ、本来であれば半固定VRも交換した方が良いでしょう。
 内部をリアから見たところ。
 流石に値段だけの内容というところでしょうか。
 リアパネル。
 フォノ2系統は、当時の定価を反映させているのかも。インピーダンス切り替えもあります。

 古いアンプの証拠として、テープデッキ1にDINコネクタがありますね。
 このDINコネクタは、刺しこむだけで再生、録音が配線されて便利なのですが、いかんせん配線が再生、録音で共用になっている上、信号レベルが低くノイズにも不利なことから徐々に廃れました。1980年代には無くなったようです。
 スピーカー端子は昔らしく小型です。
 なお、ヒューズホルダーは3つあり、うち2つは出力保護用です。

 電源コードは付属しませんでしたので、危険なコードを製作し動作確認しました。

 ちなみにこのアンプ、底にある電圧切り替えスイッチで海外でも使用できます。
 DC漏れをチェックしつつ動作確認をしているところ。
 外観に比べて、なかなかパワーがあっていいアンプです。とても30年前の品物とは思えません。
 ウッドキャビネットを取り付けたところ。
 外観はなかなかにレトロです。

 しかし、こうやって古いアンプを直していると、アンプの進化は年を経ても大きくはない、と思いますね。

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