サンスイ パワーアンプ BA−F1型の修理

 サンスイの中堅クラスのパワーアンプ。
 「ノイズ出る」で8000円なり。高いながらも雰囲気に負けて狩ってしまいました。
 ノイズは典型的な半導体不良のポップノイズ。
 早速ドライブ段を調べます。

 左の写真では、真ん中が電源、左右が各chのドライブ基板となっています。
 比較的不良が起きやすい初段のFETにねらいをつけて交換してみます。
 手持ちが2個ありましたしね。
 写真手前の2SK129Aです。

 確か1こ600円とそこそこのお値段がします。
 右がオリジナル、左が新品。
 最後のAがないので、完全に同等ではないですね。
 FETを交換したところ。
 電源基板。

 実は調査中に片chのコネクタの接触不良が発覚し、それを調査しているときにパチっと大きな音がしてコネクタ内が焼け、その後、そのchが動作しなくなりました。

 電源基板を調べると、ヒューズ抵抗が断線していました。
 写真を取り忘れたのですが、この写真では中央より右に見えるTrの下にある抵抗です。

 オリジナルはありませんので、取りあえず10Ωの抵抗を仮に配線して様子見します。

 後々、抵抗は交換することにします。
 ついでに、基板のハンダ付けを全数修正します。
 かなり劣化が見られますので・・・。

 そして、DC調整用の半固定抵抗を交換します。(100Ω)
 ハンダ修正を終えたところ。
 光っているのが解ると思います。
 調整前のDC電圧。
 0.6Vは激しく(+д+)マズーですね。
 この状態では、プロテクトが働く直前です。
 ボリュームを回して追い込み中のところ。
 ポイントとなる位置は非常に微妙ですので要注意です。
 なんとか一桁に追い込めたところ。

 しばらく(1〜2h)通電して、DC漏れを確認します。
 長く通電してなかったアンプは、かなりDCドリフトがあります。
 今回もかなりドリフトがありまして、後々調整しなおしました。
 これが汚れたコネクタ。
 取りあえずは磨きますが、コネクタが緩んでいるので、後々交換することにします。
 基板のハンダ修正中の様子。メンテナンス性はそこそこです。
 パネルを外したところ。
 上に乗っている基板はメーターアンプのようです。
 ファイナルのTr。グリスが劣化していますね・・・。
 動作確認中の様子。
 やはりメーターが触れると良い感じです。

 このメーター、DCが漏れると解るので便利と言えば便利です。
 ぶれまくってますね(汗
 リアパネル。
 シンプルですね。入力は1系統だけで、AC入力とDC入力があります。
 基本的にAC入力を使います。
 このメーターから推測するに、最大定格出力は110W/8Ωのようです。
 部屋の中で使うぶんには、ピークで1Wほども出せないです(汗

 音質はなかなかのものです。メインでも十分使える音質です。

 以前修理したD907初代と音質、内容がよく似ていますので、D907のパワーアンプを抜き出したものなのかも知れません。値段も微妙な13万円程度だったと思います。

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