DENON DCD-1400 CDプレーヤーの修理

 普及価格帯のCDプレーヤーです。
 DAコンバーター化の素材として購入しましたが、修理も取りあえず行い音を聴いてみました。

 故障内容は「音出ず」とありました。
 持ち帰り調査の結果ではトレイも開きませんでした。
 まずまず基本的な内容です。
 ベースの止めネジを外してトレイを取り出します。
 トレイは手動で動かしても問題ないです。
 トレイは1カ所爪で引っかかっているので、爪を起こしてから引き抜きます。
 ここまでにするのは比較的容易な部類です。
 下に見えるベルトを交換するのが望ましいですが、お金を掛けたくないのでベルトとプーリーを清掃します。
 不思議なことに裏側を見てみると、ピックアップの駆動メカに微妙にお金がかかっているのが解ります。この方式は音飛びがしにくいです。このベルトはまだ問題なさそうだったのでそのままにしています。
但し、メンテナンスが必要で、左下のトレイの開閉位置を見るリミットスイッチと、右上のピックアップのホーム位置を見るリミットスイッチの接点を清掃します。
清掃方法は、やすりで磨くのは良くないようなので、コピー用紙などで擦っても良いでしょう。
あと、鉛筆で接点表面を塗っても良いかも。
疑わしいときは面倒でもテスターでチェックするのが宜しいかと。

ピックアップの駆動用シャフトに少しグリスを塗ります。
 動作チェックのため組み立てます。
 このギヤはトレイの駆動用ギヤですが、裏にあるリミットスイッチの位置と関連します。
 ギヤに赤丸が見えますが、これをギヤ上に出ている爪と合わせます。
 清掃したベルト。
 交換する場合は水道パッキンなどで代用できそうです。
 ピックアップ。
 まだ綺麗ですね。一応清掃します。
 内部の様子。
 当時の普及価格帯(\59,800)ですが、内容はそれなりにお金がかかっていると思います。
 古いプレーヤーらしく調整ポイントが多数あります。
 ソニーのチップは多分メカ系のものでしょう。
 DAコンバータ。
  BBのPCM56Pが2個使用されています。
 その他にも少しだけオーディオ用電解なども見えます。
電源トランスはまぁ普通でしょうね。
1987年3月12日製造?
 無事に直りました。
 音質は、やはり普及価格なれど十分良い音に感じます。
 昔はこの価格帯が良く売れていました。
 基本的に上位機種の技術がフィードバックされて使われるので、このクラスは当時から結構お得感がありました。

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