サンスイ プリメインアンプ AU−X1

 サンスイの名機の1つです。1979年発売、定価210,000円。
 最近のマイブームはサンスイのアンプ修理です(笑)。まだまだ素人ですが・・・。

予備のアンプが欲しいなぁとヤフオクをうろついていたら発見。

そのサイズたるや前回のAU−9900よりまださらにでかいです。重量も28kgとヘビー。

比較のために置いたCDケースと比べてください。

電源を入れると、LEDが点いたり点かなかったり・・・怪しい、どこぞの半田でも割れているのかなと思いつつ、なんか聞き慣れない音がする・・・スイッチが非常に怪しいです。スイッチを取り出してみました。

ちなみに音は「ジジ、ジジジ」などという、非常にイヤな音です。経験上、この手の音を聴くと、スイッチの接触不良で焼ける寸前?とも思ってしまいました。

電源スイッチを分解したところ。

このスイッチも変わっていまして、前2回路は小信号用、後ろはシステム全体の電源用となっていました。

接点を取り出すと、このとおり焦げていました。接触不良のようです。

電源回路なので危険きわまりないです。

取りあえず電源スイッチをパスし電源を入れてみると、多少の接触不良があるものの、正常動作しました。

落札価格+送料で7000円以下ですから、まぁまぁかな。

さて、取り外した電源スイッチはどうするかねェ・・・接点はこのまま使うわけにはいきませんし、研磨するにも接点が溶けてしまって厚みがない・・・そもそもこのスイッチがAC100V15Aという定格なのが嘘にしか思えません。

こんなスイッチはおそらく入手できません。

幸いに小信号用のスイッチは生きていますから、これを使うことにします。

早速、電源スイッチで駆動するリレーを取り付けました。リレーは接点容量が10Aのものを接点パラで使っています。

また、小信号回路については、リレー駆動用に使ってしまったので、リレーを専用にもう1回路追加します。

今回組んだ代用回路。

リレー1、2とも同じものを使用しました。コイルAC100V、接点は2c接点。容量は10A/回路。

100V回路の為、念のためヒューズも設けました。

Cは、電源スイッチについていたものを流用。電源ON時の接点部スパークを吸収します。

電源スイッチ側回路で、接点をダブルで入れてあるのは容量アップのためです。a接点を2個パラで使用します。

信号回路用のものは、電源スイッチについていた配線と同等になるようにしています。こちらは両接点ともb接点となるよう配線してください。

リレーは、アンプのフレームにインシュロックでしっかり固定しました。

AC100Vがかかるので、いい加減な配線は絶対にしない事。

動作の確認をしてみます。電源スイッチを入れると、増設したリレーがカチンと動作し電源が入ることを確認します。

問題なければ、配線をアンプの内部に綺麗に引き回します。

フロントパネルが凹んでいるので、これは丁寧に板金します。
フラッシュの光加減でもかなり変形していることが解ります。

デジカメのレンズのせいで映像が変形している部分もあります(笑)。

通電チェックが終わったら、清掃をしながら組み立てます。
音を出してみると、やはり接触不良が・・・スピーカー切り替え用のリレーです。早速分解し接点を研磨することに。
真ん中に見えるリレー2つがそれです。
制御盤などでよく見かけるオムロンのリレーが2個使用されています。
基板とアンプの固定は、スピーカー端子を基板とナットで固定することで行います。
作業性が良くないので、入出力端子をリアパネルから取り外します。
取り外したリレー。向かって右は研磨前。左は研磨後。右の方が接点が黒ずんでいます。
音出しをしましたが、接触不良は綺麗さっぱり直っています。

ほかにボリューム関係のガリなどはないようです。

修理が終わったので内部紹介。

AU−X907より値段が少し高いのですが、この内容・・・。

どこを見てもお金がかかっています。
この電解コンデンサ群。トランスも2つに分かれており、また各ブロックは厳重なシールドで覆われています。
何げに「Super Integrated Amplifier」などと書いてあります。

また、一見トーンコントロールとも見えるつまみは、パワーアンプのレベルつまみです。A−10などに似ています。

このアンプの特徴は、このボリュームの左下にあるパワーアンプの動作切り替えでしょう。通常のほか、DC入力の可否切り替えができます。凝ってますね。
無事に修理が終わったアンプ。

DCを測定したところ、−8.5mvとかで、思ったより優秀です。取りあえずは現状のまましばらく使ってみようと思っています。

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