山水 AU−9900 プリメインアンプの再々修理
愛用中のこのアンプですが、ほとんど部屋にいる時は通電して音が出ています。今回、トーン&フィルタスイッチ/テープモニタースイッチの接触不良が出て支障が出始めたので、思い切って手を入れることにします。 実は後ろに見えるのは今回予備に買った、ラックスマンのL−560型プリメインアンプ。 お値段定価にて31万円/1985年製。この記事は別途。 スイッチには以前接点復活剤をふりかけましたが、不具合は再発しましたので根を絶やすことにします。 このアンプで、古いアンプの不良を一通り経験してきています。 |
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スイッチの場所は見ての通り混み合っていますので、不要な配線を取り外します。 | |
配線を基板にメモしておきます。最悪はサービスマニュアルで何とかなりますが、念のため。 写真は配線を外してからハンダ吸い取り機でスイッチのハンダを吸い取ったところ。 |
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取り外したスイッチ。アルプス製です。 | |
蓋は折り曲げてあるだけなので簡単に外せます。 | |
スイッチの内部。銅色の部品が可動片で、これが前後することで回路を切り替える。 接点はわずかな部分ですので経年による接触不良はやむを得ないところ。 スイッチは密閉構造ではないので、外気が入ってきて汚損が見えます。喫煙の影響もあるのでしょう。 |
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固定片を磨く。段ボール箱の切れ端でこする。 右がこすった後の段ボール。見ての通り真っ黒。 これでは接点復活剤は意味をなさないことが解ります。 |
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可動片は、紙に挟んでこすります。 出来れば表面が多少ざらざらのものの方が良いです。 コレもこすると筋が入ります。汚れている証拠です。 |
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清掃して組んだところ。 | |
可動片を動かすのは上のプラスチック。復活剤で汚損していたので水洗いして乾燥させました。 | |
組み立てたスイッチ。 組み立てる前の注意ですが、ロータリーつまみ側とピニオンの位置を確認しておくこと。 可動片の向きにも注意。 また、組み立てる直前に固定片をアルコールで軽く拭いておくと良いでしょう。 ギヤに少しだけグリスを塗っておくと良いです。 接点面には接点グリスとかを塗っておくと良いでしょう。 |
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取り外したスイッチのあった付近の基板を拭いておきます。 復活剤でぬるぬるでした。 |
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ハンダ付け中の基板面。 | |
組み立て終わったところ。 | |
次はテープモニタースイッチに掛かります。 物理的にパネルが当たってしまうので、パネルを取り外してしまいます。 |
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基板ごと外したスイッチ。 | |
さきほどのスイッチより少し短いです。 | |
固定片側の汚損が酷い。 端部は外部に直接面している為です。 先ほどのスイッチと同様に清掃しますが、こちらのスイッチは位相を狂わせてしまい苦労しました。 正しい位相にするまでに5時間以上を要しました。 |
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清掃後に組み立てているところ。 | |
音出しをしていると、何故か片chのみ音が出ませんでした。
調べていくと、基板面にストレスがたまってパターンが切れているようでした。 |
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無事に修理が終わりご機嫌で一青窈のアルバム「月天心」を鳴らしてみます。 「もらい泣き」名曲ですね。 古いアンプなのでトラブルは多発してもしょうがないですが、なかなか厄介です。 ただこれだけ手を入れて期待に応えてくれると直しがいもあるというものです。 マンションで使用するのに丁度良いです。3段階の入力レベル調整とミューティングスイッチでボリュームのスケールを変えられますし、低域を押さえたいときにはトーン&フィルタスイッチをひねるとトーンがONとなり簡単です。発熱も少ないですし。 古いアンプですが、音質的にはまだまだいけると思っています。最新の素子を使ったアンプには負けるでしょうが・・・。 |
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