テクニクス プリアンプ SU−9070AIIの修理

 テクニクスの70年代後半の製品だと思われる、プリアンプSU−9070AII。
 当時のテクニクスらしい雰囲気が漂う逸品です。

 片ch音が出ない、というものを5夏目にて保護。
 プリのくせにかなりの重量、定価も12万円と気合いが入ったものです。
 片chの音が出ない原因はここにありました。
 このスイッチは、プロセッサ経由ON/OFFのスイッチですが、このスイッチのスライダーが動ききって居らず中途半端な状態になっていました。
 軽くグリスを吹き付けてOKとしました。
 しかし内部には多数の爆弾群が控えておりました。
 ひえええええ。

 手前のモノなんざフィルムがめくれ上がっております。
 コンデンサを仕入れて交換しようと思って、手前にあるシールドケースを取ったところ。

 ・・・何かでかいのがたあっくさん入ってるし、フィルム下がってるし、これもだめぢゃん!

 小容量品は手持ちがありましたが、2200マイクロファラド16Vはありませんでした。
 一端修理をお預けです。
 非常に(+д+)マズーですねこれは。
 上に見える大きいコンデンサも、実は液漏れしていました。

 長時間使えば防爆弁が開いて、(・ё・)クサーな目に遭うはずです。
 煙もモクモクでしょうな。
 液漏れしたコンデンサの基板面。基板を腐食させてますなぁ。重傷です。
 取りあえず手持ちの範囲で交換したコンデンサ群。
 一部交換が済んでないものもありますが。
 交換したコンデンサ群。
 状態は悪いと言わざるを得ないでしょう。
 いずれも高級オーディオ用電解コンデンサばかりです。
 基板面をよく見ていくと、ハンダクラックが認められます。
 年式が古い上にハンダの量も十分ではなく、発熱もする為やむを得ないところでしょう。
 再ハンダしておきます。
 電源のパイロットランプが点かなかったので、代替品を探してきました。
 デジットで1個50円でいろいろありましたので、いくつか買ってきました。
 電球の径を考えると上にあるミドリのカバーが付いた電球が近いです。
 電球を仮テストで光らせてみます。
 十分な光量が得られます。
 これでいきましょう。ちなみに電圧は約8V前後出ていました。
 この電球は確か8Vだったと思います。
 足を絶縁するために熱収縮チューブを被せます。
 コンデンサも追加購入して、修理の終わったところ。
 高級部品がふんだんに使用されています。
 正面からの写真。
 機能的には必要十分です。
 トーンコントロールなどはついていませんが、必要はないですね。
 早速音を出してみます。
 やはり買うときに店長さんが言っていた

 「S/N比がいいので無音時が非常に静かですよ」

 とのことでしたが、本当にそうでした。
 音質はもう十分いい音でした。クラシックなどに向きそうに思いました。
 上面ふたを取り付けたところ。
 昔のアンプはふたの上にスペックや周波数特性のグラフを書いているモノがありましたね。
 このグラフはRIAA特性のようです。
 リアパネル。
 タダの安物じゃないことが良く分かりますね。
 フォノだけでも3系統もありますから。
 DC出力も付いています。怖いから使わないですけども。

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