パナソニック 業務用S-VHSビデオデッキ AG-7350型の紹介

 パナソニックの端末用VTR。
 腐っても業務用です。
 上位にはAG-DS850というデジタルTBC/NR内蔵機がありますが、その下位になります。従ってTBCやNRは無しです。
 某所のお祭りで値下げし安くなったところで購入。
 ただし電源投入後に映像乱れるという問題があるとのこと。
 メカ。おなじみのIQメカです。
 今から思うと、思想が逆ですよね。
 普通は上位機種の技術などがフィードバックされ下位機種に使用されるものですが、民生用のメカをベースに業務用に採用するのはこのメカの素性の良さを示すことになるかと。
 テープがシースルーでやる気が無いです。申し訳ないです。
 映像関係の基板。流石にプラグインになっています。右側の空きスペースはAG-DS850などではデジタル処理の基板が入っていた場所です。
 シールが貼ってあり、平成11年にオーバーホール、HICの交換を受けていることが解りました。
 映像基板を抜き出したところ。
 面白いことに、昔民生機で見かけたHICが山盛り載っています。
 このシールドケースは・・・VCR0299やVCR0230です。悪名高きアレです。MACLOADと書いてあります。
 このセラミック基板のICも覚えがあります。コーティングされたHICや、他の民生機では見かけないHICもあります。
 IQメカ近影。ローディングモーターが見えます。なぜだかこれだけがベルト使用ですが、多分メカニカルヒューズの役割もあるのでしょう。
 リール部。
 流石にDDモーターですっきりしています。
 音声関係の基板。
 調整箇所が多いのですなぁ。
 今回の不具合の原因と推定される電源基板。交換を予定しています。どうせ特殊容量なのは分かり切っていますし。
 底の基板を起こしてみたところ。
 主としてサーボとシスコン系のようです。
 リアパネル。
 上位機種ではキャノンコネクタが一杯ですが、こちらは割と普通です。淋しいですな。(笑)
 フロントパネル。
 ビデオレベルメーターは音声ch2のメーターと切り替え使用です。

 当然ビデオレベルはAGCが切り替え出来ます。
 パネル右。
 ジョグが少し割れていますが使用は出来ます。フレームカウンターはありません。
 アワーメーターは確かに48hでした。
 テストで少し廻したら増えました。(笑)
 録画画質は、これぞ業務用の極地という感じで、S-VHSというフォーマットを感じさせないものです。TBCやNRは無いですが、素性が良いので非常に綺麗です。
 この録画画質が出せる民生用VTRって多分無いです。
 ピンぼけでアレですが、まんまビデオソフトの画質です。
 WOWOWで放送された「平原綾香ライヴ@廃」をソースにしてみました。

 そんなわけで、流石にS-VHSフォーマットのVTRも格安ジャンクで出回ってきているので、興味がありましたら一度ゲットしてみてください。S-VHSフォーマットを見直すことになると思います。
 正直なところ、画質の悪いDVDくらいの画質は出ています。
 ちなみに、ソースの映像@ハイビジョン。KX-32HV50使用。
 こうやってみるとNTSCとの違いは明らかすぎます。
 軽くチェック後。
 不具合は私が使った限りでは出ないので、取りあえず電源基板の交換、ジョグシャトルの交換などを行おうと考えています。

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