QUAD パワーアンプ Model405型の修理

 セットで持ち込まれたQuadの33と405。
 プリの単体チェックで、どうも問題はパワーアンプの405にあると判明。
 向かって左がそうですが、実に無骨なデザインですね。
 敢えて正面に放熱フィンを持ってくるなど、日本人ではおおよそ思いつかないデザインではあります。

 パワー単体チェックでは、なんとなく歪みっぽく、無音時のS/N比も良くなく、また発振気味な気がしました。
 蓋を開けてみます。日本のアンプと違って実に質実剛健とも言いましょうか。
 その中に手作りの良さが見えます。いいですね。
 リアから見たところ。プリも小さいですが、このパワーアンプも小さいものです。
 内部を眺めていると、ねじの頭などに腐食が見られます。
 で、電源のこれを見ると、

 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 
 ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!

 電解コンデンサが思い切り噴いておられます。
 これを通電するのは(+д+)マズーですので、先ずこれを交換してからの話になります。
 う〜む。
 防爆弁があるとおぼしき部分が膨れていますが、先に電極部分から漏れたようです。
 (´・ω・`)ショボーン
 で、某所で発掘してみるとよさげな電解コンデンサを発見しました。
 容量は1.2倍で細くなっているのは、30年の技術進歩を感じますね。

 HPでは1週間くらい掛かるとのことでしたが、実際は注文後2日ほどで届きました。早っ!

 極性は予めテスターで調べておくと間違いが無くて良いです。
 コンデンサの固定に困りますが、古いコンデンサの固定バンドを使い、エポキシ接着剤とインシュロック(R)で固定とします。
 交換は単純に配線を外して新しいモノに取り付けるだけです。
 ただし、極性に十分注意します。

 写真ではマイナス極の表示が勝手違いになっているのに注意。

 私はプラス極にインシュロック表示をして交換しました。

 ※間違えるとコンデンサが爆発しますのでご注意ください。
 漏れた電解液の攻撃を食らったおかげで、基板にもダメージが・・・。
 で、基板を眺めていると電解コンデンサが2個・・・。
 しかも真ん中にある47uF/40Vの頭に亀裂が・・・交換決定。
 手前の100uF/16Vも亀裂はないのですが、同様に交換決定です。
 ハンダが劣化しているのか、銀入りハンダでも使っているのか、ハンダの溶けが良くない気がしました。
 コンデンサの脚のハンダは腐食していました。((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
 実にシンプルなつくりです。端子も5本。
 音声入力が2本、電源+−、スピーカー出力。
 メンテナンス性もいいです。
 パワーアンプというと重量級かつ回路の凝ったモノ日本製を見ていると、考えさせられるものがあります。
 メンテをしたアンプ基板。
 ファイナルのTrが、メーカー違いですが、これは最初からのものでしょうか。
 コンデンサの交換を終えたところ。
 音を出してみますが、問題無さそうです。

 
 しばらく聴いてみます。
 100円ショップのスピーカーがガンガン鳴るのは、いつものことながら凄いです。
 やっぱりアンプは大事ですねェ。
 QUAD、お金があったら欲しいです。
 日本の重量級アンプの考え方とまるで違うアンプではありますが、いいです。

 実に音が綺麗で聴いていて楽しいアンプです。

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